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ジェーン - おすすめ本 - 2012年4月の記事

「大切」ということ

by ジェーン

どんよりと重い雲。変わりやすい春の天気ですね。
…でも私はこんな天気も好き。なぜなら家々の灯りが温かく見えるから。
たまには家の中で鈍色の空を見るのも悪くないかな、と私は思うのです。


さてさてこんな日には、ふっと感傷的になります。
こんな時に、私が読むのは詩です。
今まであまり触れてこなかったし、自分から手に取ることはなかったのですが、例えば誰かが読んでくれたり、紹介してもらったりすると読みたくなります。

以前、研修へ行ったときに紹介してもらったのが、この絵本。

『ともだち』谷川俊太郎/文 和田誠/絵

「ともだちってかぜがうつってもへいきだっていってくれるひと。」
で始まってともだちってこんな人、と語りかけてくれる詩です。

私が1番好きなフレーズが、

「ともだちって そばにいないときにも いま どうしてるかなって おもいだすひと」

幼なじみ、学生時代の友だち、何気ないことで知り合った人…
今までの人生でたくさんの人と出会い、私の長所は「いい人と出会えること」だと言えるんでないか、というくらい本当に人に恵まれてきました。

だから、友だち、出合った人たちみんなを大切に、そして大切に思ってもらえるような人間にならないばなぁ。。。と思います。

大切な人、大切なもの、人それぞれ大切なことってありますよね。


『たいせつなこと』
      マーガレット・ワイズ・ブラウン/作


この絵本にこんな1連があります。

「そらにとって たいせつなことは いつもそこにある ということ」

スプーンにとって雪にとって、各々にとって大切なことが淡々と軽やかに綴られ、最後の「あなたにとってたいせつなこと」が、すんっと心に響きます。


少し感傷的になってしまいました。なにせこんな天気だからなぁ。


my favorite book わたしのおきにいり♥

by ジェーン

一昨日(12日)に第38回川端康成文学賞の選考会が行われ、

江國香織さんの「犬とハモニカ」

(「新潮」2011年6月号)に決まりました。

こちらは優れた短編小説に送られる賞で、昨年は津村節子さんの『異郷』、
過去には角田光代さんの『ロック母』(第32回)青山七恵さんの『かけら』(第35回)
そして過日芥川賞受賞、世間を賑わせた!?田中慎也さんも『蛹』という作品で受賞しています。


わたしは江国香織の作品がとても好きで…
まず彼女の日本語の表現の美しさ、オノマトペの豊かさ、
そして話のところどころで料理が出てくるのですが、その料理たちが美しいんです!(おいしそうというより、芸術的だと私は思う)云々…。
私はどちらかというと長編小説を好みますが、彼女の短編小説は好きです。


そこで今日おススメするのが、私の江国香織デビュー作!!!

江国香織/著『デューク』
当館に所蔵があり、YA(ヤングアダルト)といって中高生向けの本のコーナーにあります。
ちょっぴり切ない恋の話。イヌ好きの方にもおススメしたい1冊です。


数年前、NHKでいくつかの短編小説を映像化して流れたことがあり、
その中にデュークがあったんです!
既にその時には小説を読んでいたこともあり、イメージが出来上がっていたので、映像化されたものとのイメージの相違に「えぇぇぇ」ってなった…
のですが、小説と映像を別のものとして見れば楽しめるんですよね。
また流してくれないかなぁ…



せば今日もあずましくいくべ!また次回〜